月々の法話

月々の法話

戒律というものを考える


長女が先日15歳になりました。自分もそうでしたが、15歳の頃ってなかなか心が安定しない時期だと思います。最近、15歳の少年の犯した大事件が続きましたが、そのような報道に接するたびに心を痛めている方も多いと思います。 話は変わりますが、日本では、古来、人前結婚式が主流だったそうです。明治以降、キリスト教式の結婚式が行われるようになったのに対抗し、神道により、神前結婚式が行われるようになたっとか!日本では、多くの仏教徒が神式やキリスト教式で結婚式をあげる姿見られますが、人前結婚式的要素が残っているから可能なのでしょうか! それにしても、日本人の宗教観は不思議です。本当に宗教といえるのか疑問に思えるほどです。それは、戒律という考えが日本の仏教徒の中に希薄だからです。外国人に「あなたの宗教は?」と聞かれて、平気で「無宗教です!」と答える日本人が多いとか・・・。本人は得意になってそう言っているのでしょうが、世界の一般的な見方からすると、それはすなわち、どの宗教の戒律も守らない破戒者と見られてしまうことになるのです。 イスラム教でもキリスト教でも、信者は神との契約に基づく戒律を守ることを大事なことだと考えます。しかし、日本人の一般的な仏教徒に戒律という意識はあまりない感じがします。社会道徳や家庭内の秩序が守られなくなった時代、仏教徒にとっての戒律というもののを今一度見直す必要があるかと思います。せめて、不殺生戒だけでも・・・。 御本尊様とご先祖様を祀る仏壇が、それぞれの家にある日本の暮らしって、今の時代にこそ重要なことだと思いませんか?弟が兄を殺し、子どもが両親を殺す悲しい事件が起こるこの時代、正しく生きることを誓って下さい。それぞれの家にある仏壇の前に静かに座って・・・。 そして、7月、8月はお盆の季節、家族そろってお墓参りをしながら話をするのも意義深いことだと思います。今年も暑くなりそうですが、健康に留意して楽しい夏をお過しください。
2005-07-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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