夏も花、そしてゲンジボタルも・・・
初夏の花は、春の花よりも大きく豪華なものが多く見られます。6月中旬に巡回した福島県の会津地方は桐材の産地です。いたるところで藤色の大きな桐の花を見ることができました。また、今年は、ヤマボウシも当たり年のようで、奥久慈の山並にも白く輝く姿が遠くからも確認できました。境内では、ホウノキやタイサンボクも大きな白い花をつけています。すぐに散る春の花と趣を異にし、長く咲くのが夏の花の特徴のようです。
それから、初夏に咲くヤマユリやオニユリなども豪華です。袋田の滝付近では「ミヤマスカシユリ」が咲き始めました。自然の中では袋田の滝付近から奥久慈男体山へと続く山並でしか見られない希少種のユリです。これから7月中旬にかけて、袋田の滝の左側の岩壁に咲いている姿が見られます。ここでしか見られないユリですのでこの時期に滝を訪れる方には是非観賞して欲しいものです。
境内の片隅でも種の保存のため二株植えてあります。そのユリの元に今年は小さな苗が出てきました。数年後にはこれもオレンジ色の可憐な花を咲かせてくれる事でしょう。
今年は、雨が多く気温も高めなので、蛍が多く舞い飛んでいます。滝本の総代、根本さんの田んぼではゲンジボタルが見られます。私が子供の頃はゲンジボタルが普通に見られましたが、農薬の使用や環境の悪化でほとんど見られなくなりました。数年前から袋田のボランティ団体「四季の会」が協力してゲンジボタルを守るため、水路を整備したりしてきた活動が実を結んだようで活動に参加してきた私も嬉しいです。ヘイケボタルよりずっと大きく明るく光るゲンジボタルの姿は実に美しく人の心を癒してくれます。先日も袋田温泉に泊まっているカップルがゲンジボタルを見に来ていて微笑ましい感じがしました。
西会津の三島町も水が豊かで素晴らしい自然が残る地域です。もちろん、ここでも蛍が舞い飛ぶ様子をみることができます。そして、夏ほととぎすのホトトギスのさえずりが聴こえました。