縁台がとりもつご縁で宮城へ行ってきました
8月1日に、宮城へ縁台と組み立て式のテーブルを届けに行っていたので月々の法話の更新が遅れてしまいました。
6月19日(日)父の日に、大子の大工さんの企画で「親父の出番縁台作り」が行われました。大子会場には約80人が集まり、縁台100脚を製作しました。矢祭会場や水戸会場でできたものと合わせると250脚以上が出来上がったそうです。参加者は被災地へのメッセージを思い思いに書いて託されたのです。
その縁台は、福島県の新地町、宮城県の登米市、気仙沼市、岩手県の野田村などに大子の大工さんたちによって運ばれました。私も、宮城県の亘理町での慰霊式に出席する際、同行させていただきました。その時行った宮城県の登米市には津波の被害で住む場所を失った南三陸の人が避難していましたが、順次仮設住宅に入居しています。無機質なプレハブの仮設住宅には縁側がありません。そこで、支援活動をしている大徳寺のご住職にご協力頂き、縁台40脚を使ってもらうことにしました。
また、栗原市の通大寺の御住職が被災者支援の傾聴活動として行っている「三陸海岸カフェ・デ・モンク」という活動を知り、大子の大工さんに縁台や、組み立て式のテーブルを作って頂きました。8月1日はそれを届けてきたというわけです。
大徳寺さまには、平成17年に宮城県を巡回した際お世話になり、住職の人柄に感銘を受けた記憶がありました。また、通大寺の御住職は永平寺の修行仲間で、自死問題に取り組み、震災復興支援にも熱心に取り組んでいる方です。
大子などで作られた縁台が、被災地の仮設住宅などで人と人の絆を結ぶ効果的なものとして活用されています。まさに、縁台がとりもつ縁だと言えるでしょう。まだまだ、復興への道は緒に就いたばかり、長い支援が必要です。これからは、心を支える支援が重要になってくると思います。その時は縁台の出番であり、人の出番です。
この夏休み、皆さんも東北へ出かけてみてはいかがでしょうか!被災地域へ行って宿泊したり、食事をしたり、お土産を買うのも実に効果的な復興支援になりますので!
僧侶による出張喫茶「南三陸カフェ・デ・モンク」で縁台が活用されている様子はこちらのブログ記事でご覧ください。