月々の法話

月々の法話

九州と東北の被災地が絆でつながりました。


 11月27日、熊本県で行われる九州管区の梅花流奉詠大会と岩手県宮古、宮城県気仙沼、福島県伊達市の会場がインターネットのライブ中継でつながるという話を永平寺同安居(同日上山)の法友、九州師範会の会長を努める大分の甲斐之彦さん聞き、ちょうど同じ日に同安居会が宮城であったので、気仙沼まで足を延ばしてみました。

 気仙沼会場は旧知の梅花師範工藤霊龍さんが住職を勤める青龍寺さまです。気仙沼港に近く、津波の被害の大きかったエリアですが、斜面にある四階建てのお寺だったので、建物は大丈夫でした。しかし、門前は人が住めない状態です。本堂の中に入るとそこでは60名ほどの地元の梅花講員さんが、集まって中継に臨んでいました。特設スクリーンには、九州大会のステージの様子や、宮古会場に集まった講員さんの姿が映し出されています。その様子をインタ―ネットで全国、いや全世界の人が視聴することが出来るのです。まさに、梅花を御縁に九州と、東北の被災地がつながった瞬間でした。そして、全国の梅花講員が絆で結びついていることを確認できました。

 気仙沼も、その後訪れた南三陸も、いまだに瓦礫があちこちに積み上げられ、防波堤も土嚢による仮設のものです。大きな余震が来て再び津波が押し寄せたら、ひとたまりもありません。そうした中でも人々は、プレハブの復興商店街で飲食店や商店を営んでいました。その日は雪が舞う寒い日でした。東北の冬の到来は早いです。一日も早く復興が進むことを、暖かい春がやってくることを祈念し、今年の最後の月々の法話を結ばさせて頂きます

2012-12-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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