月々の法話

月々の法話

待てば海路の日和あり


 ことわざには先人の智恵がこめられています。このことわざは、「天候がすぐれず波も高い日が続いても、いつかは波もおさまり、船出にふさわしい日が来るように、今はだめでも、待っていれば必ず良い時が来る。」という意味です。

春先は風が強い日もあり、交通機関が運休したりしますが、いつまでもとまっている訳ではありません。風が収まれば、安全に出立することができます。でも、目の前の事しか見えなくなっていると待つ事が出来ず、あせってしまい、結局うまくいきません。時節が到来するのを待つのは人生も同じかもしれんません。そして、その船出の好時節をとらえて出立する判断も大事です。道元禅師は、修行をする上でも「その時」が大事だと述べられています。待つ勇気、そして、出立する勇気、を持って人生を歩んでいきたいものです。

 人生にも向かい風の時もあれば追い風の時もあります。向かい風の時は、自分を大きく育ててくれる試練だと考え、海路の日を待ち、追い風の時には謙虚に、そして慎重に歩を進めればきっとよい人生を送れると思います。

 今年の梅花特派の任地が決まりました。群馬県宗務所管内を6月に、北海道第一宗務所管内を8月から9月にかけて巡回します。北海道へは津軽海峡を越えて渡ることになりますが、どのようにして行くか思案中です。空路・鉄路・海路といろいろなルートがありますので・・・。

2009-05-01 | Posted in 月々の法話Comments Closed 

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