九拝・合掌の意味
お坊さんが、書簡の最後に署名する時、「九拝」や「合掌」と添えます。これは、実際にお拝(ハイ)や合掌する代わりです。
お拝というのは、インドの五体投地の礼賛法が伝わったもので、即ち、「両手両足に頭を地に着けて伏し拝む」のが「拝」です。それを、三回行うと三拝で、三拝を三回行うと九拝になります。これでかなり丁寧になるのですが。弟子が師匠に書簡を送る場合は、さらに丁寧に「百拝」と書く場合もあります。師が弟子に書くときは「拝」「和南」などと書きます。和南というのは合掌し頭を下げることです。
「合掌」とは、手を合わせて拝むことですが、これはインドの挨拶です。「ナマステ」といって手を合わせ頭を下げる挨拶が、仏教とともに伝わったと考えられます。
仏教でも人生でも、挨拶が基本です。これは、世界中どこに行っても基本です。相手の人権を尊重し、相手を拝むことは仏教にとってとても大切な行為なのです。
2013-12-02 | Posted in 仏事コーナー | Comments Closed